胃潰瘍

社会性が複雑になりつつある現代では、ストレス性の胃潰瘍に悩む人も少なくありません。そんな胃潰瘍について学びましょう。

胃潰瘍とは

食物を消化する強力な酸が含まれた胃液と、粘膜(胃壁)を守るため分泌される粘液との不均衝が生じ、胃酸によって粘膜が侵されてしまうことを胃潰瘍といいます。初めのうちは粘膜の表面だけがただれるだけですが、進行すると粘膜に穴が開き、最もひどくなると穴が胃壁を突き抜けてしまうことさえあります。また、十二指腸潰瘍も胃潰瘍と同じように発症します。

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胃潰瘍の原因

胃や十二指腸は体の中で最もデリケートな臓器です。そのためストレスや薬剤(アスピリン、インドメタシンなど)で胃粘膜の血液循環が悪くなることで、それぞれの働きが低下し潰瘍を作ります。また、胃の粘液に生息しているピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)が作り出す物質に刺激され、粘膜が炎症を起こし胃潰瘍の下地を作っているとも言われています。

胃潰瘍の症状

さまざまな症状がありますが、ここでは胃潰瘍の代表的症状を記しておきます。

●食事中や食後にみぞおちかた左側が痛む
●胸焼けや吐き気、すっぱいゲップが出る
●黒褐色の吐血やコールタールのような黒便が出る(胃が出血している可能性あり)

などです。また、中にはこれらの症状が一切ないにも関わらず、胃潰瘍が出来ている人もいます。あくまで「代表的なもの」なので参考にしてください。

胃潰瘍の診断

胃カメラ(内視鏡)検査で胃潰瘍の有無を確認します。この検査の最大のメリットは、出血があった場合などにすぐ治療できることです。また、血液検査や単純レントゲン検査、エコー(腹部超音波)検査などと組み合わせて行われることも多々あります。

胃潰瘍の治療

一言で胃潰瘍といってもさまざまな種類があり、それによって治療法は異なってきます。

消化性胃潰瘍出血

命の危険もある急性期疾患、消化性胃潰瘍出血。現在では穿孔などの出血に対してのみ外科的手術が行われ、他は内科的治療を施します。内科治療には、出血が認められるとクリッピングやヒートプローブを使い止血術が施される内視鏡治療と、プロトンポンプ阻害薬を用いた薬物治療の2通りがあります。

安定期消化性胃潰瘍

内視鏡治療を必要としない消化性潰瘍であれば、出血性消化性胃潰瘍の発生リスクを減らすためにプロトンポンプ阻害薬などの薬物治療が用いられます。

ピロリ菌関連消化性胃潰瘍

消化性胃潰瘍患者のほとんどが保有しているピロリ菌。さらにピロリ菌を除菌すると胃潰瘍の再発が20%未満に減少することも判明したため、胃潰瘍の状態が落ち着き次第ピロリ菌を除菌する「除菌療法」が推奨されています。除菌療法ではプロトンポンプインヒビターに抗生剤(2種類)を組み合わせる三剤併用療法がとられ、副作用は軟便や味覚障害などと報告されています。

NSAIDS関連消化性胃潰瘍

最も多く使用される鎮痛剤の種類、非ステロイド系消炎鎮痛薬(NSAIDS)。酵素を阻害し、胃粘膜の防御因子を抑制することで粘膜障害が生じます。整形外科患者やリウマチ患者などがNSAIDSを長期服用することで消化性胃潰瘍が発生します。患者の服用を中止することが困難なため、胃潰瘍治療薬と併用し再発を予防します。

胃がんに伴った胃潰瘍

胃がんを伴って発生する胃潰瘍もあります。内視鏡検査では胃がんと気付かれないこともあるので、胃がんと胃潰瘍の鑑別が困難な場合には生体検査を行って確認します。

胃潰瘍と生活改善

胃潰瘍にならないため、また胃潰瘍を再発させないためにも以下のことを心がけていきましょう。

●毎日決まった時間に食事をとり、規則正しい生活を心がける
●ストレス発散法を見つけ、溜め込まないようにする
●牛乳や卵などの動物性たんぱく質、豆腐などの植物性たんぱく質を積極的に摂取する
●繊維質の野菜はよく煮て、肉や魚はミンチにするなど手を加える
●揚げ物、香辛料、アルコールや炭酸飲料などの刺激物は避ける
●みかんやグレープフルーツなどの柑橘類は過剰摂取しない
●薬は自己判断で使用せず、医師に確認する
●百害あって一利なし・・・禁煙!

自分の体のためだと思うと頑張れるものです。一気にはじめられるものではないかもしれませんが、徐々に心がけて胃潰瘍知らずの健康な体を作りましょう。

胃潰瘍は早期発見が大切

どんな病でもそうですが、胃潰瘍は自覚症状もわかりやすいので早期発見が出来る病です。「ちょっとおかしいな・・・」と思うこと、いつもと様子が違うなどと思ったらすぐに病院へ行き検査を受けましょう。早期発見だと回復するのも早いです!

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